インフルエンザは毎年流行しますが、いつも型が少しずつ違っていたり、傾向に変化があります。2015~2016年の冬のインフルエンザ流行について特徴をまとめてみました。
2015年のインフルエンザの特徴は?
今年のインフルエンザの流行は、いつもと大きく異なる特徴がありました。
・2015年9月に流行し、学級閉鎖が行われた
・暖冬の影響か、流行のピークが例年よりも1か月程度遅れた
・インフルエンザA型の感染者が短期間に爆発的に増えた
こうした特徴が挙げられます。9月の流行はニュースで大きく報じられたので多くの方が知っていると思います。
また、通常12月~1月にインフルエンザA型の流行のピークが現れますが、2015年12月は患者数が少なく、感染しても軽症の人が多いと言われていました。
しかし、2016年1月後半以降、患者数が一気に増えてインフルエンザが流行水準に達しました。
通常と異なる流行の仕方だったのは、8月末に冷え込んだり、11月や12月になっても温かな日が続いたといった、気象の変化が関係している、と言われています。
今年のインフルエンザは流行はすごくしてるの?
暖冬の影響か、2015年11月や12月は比較的、患者数が少ないと言われていました。しかし2016年1月後半以降は、例年にない勢いで患者数が急増しています。
厚生労働省は2016年1月15日、全国約5,000カ所の医療機関から1月4日~10日に報告されたインフルエンザの患者数が、1医療機関当たり2.02人と前週の0.89人から倍増し、流行の目安となる1を上回ったと発表しました。
患者数は週を追うごとに増加していて、流行の規模は小さいとは言えない状況です。流行情報は自治体のHPや保健所などで公開されています。学級閉鎖している学校の数など、わかりやすい流行の目安情報が手に入るので便利です。
<東京都の場合>
2016年1月末(1月25日~31日)には、インフルエンザによる学級閉鎖などが合計392件報告されている(保育所75か所、幼稚園25か所、小学校252校、中学校28校、高校3校、医療機関2か所、社会福祉施設4か所、その他3か所という内訳)そうです。前の週が168件ですから、流行が一気に広がっているのがわかりますね。
※参考:東京都感染症情報センター
今年のインフルエンザは何型?
インフルエンザには色々な型がありますが、一般的に次のように言われています。
・インフルエンザA型:高熱、筋肉痛、関節痛、喉の腫れなどが特徴的
・インフルエンザB型:熱は微熱くらい。胃腸に症状が出る消化器系タイプ
・インフルエンザC型:一度感染すると耐性ができるので大人は症状がでない。子供だけが感染する、熱や咳といった症状が軽いタイプ
毎年、これらのどれかが流行していますが、2015~2016年に流行しているのは以下の3タイプと言われています。
・インフルエンザA型が2タイプ
香港型(A-H3N2型):ワクチンが効きにくいと言われている型
新型(A-H1N1型):2009年に流行した新型。タミフルが効きにくいといわれている型
・インフルエンザB型
インフルエンザA型は12~1月頃流行のピークを迎え、B型が2~3月頃にピークを迎えるのが一般的です。ですが、今年はA型のピークが遅くなっているので、AとBが同じ時期に流行のピークを迎える可能性があります。
症状が軽いB型は感染者がインフルエンザと気付かず集団生活を続けてしまい、感染を広げてしまうケースが多いと言われています。今年は、体力や免疫力が低下しているA型から回復したばかりの人が続けてB型に感染する危険性もあります。
B型は抗ウイルス薬を飲んでもA型に比べると熱の下がり具合が悪く、38℃を超える熱が4~6日続くことがあったり、一度下がった熱がまた上がるぶり返しというケースがあるので、A型に感染した直後の人は感染が長期化したり、重症化するリスクが高く、特に注意が必要です。
まとめ
2015~2016年の冬はインフルエンザの流行の仕方が例年と違っています。ニュースや自治体のHPなどから情報を集めて流行の傾向を知り、対策を取るようにしましょう。
何といっても一番大きな対策は、マスク、外出から帰宅した時の手洗い・うがいです。大人はもちろん、子供たちにも徹底して感染の可能性を少しでも低くしたいですね。
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